ホラーマンガ家の代名詞・犬木加奈子の人気マンガまとめ

ホラー漫画家として活躍する犬木加奈子さん。90年代のホラーブームを牽引し、「ホラー界の女王」の異名をとります。

今回はそんな犬木加奈子さんの人気マンガを紹介しますよ。

犬木加奈子とは?

犬木加奈子さんとは、1987年の講談社「少女フレンド」増刊「楳図かずお特集号」内の作品「おるすばん」でデビューしたホラー漫画家です。近年も妖怪「アクロバティックサラサラ」がテレビ番組で取り上げられ話題になるなど、我々の心をつかみ続けるホラー。1990年代にホラーブームが起こったのですが、そのブームを牽引した人物こそが犬木加奈子さんなんですよ。

犬木加奈子の人気作

ここからは犬木加奈子さんの人気マンガについて紹介します。

不気田くんシリーズ

最初に紹介するのは、「不気田くん」シリーズです。ジャンルは「ホラー少女漫画」、少しピンと来にくいジャンルですよね。「不気田くん」は1995年に1巻目が発売し、その後全3巻刊行。更に続編の「真・不気田くん」が2巻まで刊行され、シリーズ累計で5巻発売されています。また、「学校が怖い」というタイトルでOVA化もされていますよ。

不気田くん あらすじ

主人公、「不気田くん」こと木田不美男はアラクネに心臓を黄泉の国に持って行かれてしまった、陰気で不潔な容貌の少年。誰からも愛されなくなってしまったために空っぽとなった心を埋める真実の愛を探すオムニバス方式の作品です。物語当初は、不気田くんが惚れた女性をストーカーのように追いかけ、理不尽に死に追いやるという展開だったのですが、次第に女性が不気田くんを裏切ったために自業自得の末路を迎える因果応報譚や、純粋な恋の末の悲恋なども描かれるように。また、話が進むにつれ不気田くんの正体なども明らかになりますよ。

不思議のたたりちゃん

続いて紹介するのは、犬木加奈子さんの代表作とも呼べる作品「不思議のたたりちゃん」です。講談社の漫画雑誌「少女フレンド」で1991年より連載、全7巻が刊行されましたよ。また、続編の「新・不思議のたたりちゃん」「ママ友はたたりちゃん」なども描かれており、2000年にはその他の作品との同時上映という形で実写映画が公開、犬木加奈子さんも先生役として出演しました。イジメをテーマにした作品ですが、作者自身の体験をもとにして描かれている一面もあるとのことです。

不思議のたたりちゃん あらすじ

主人公の神野多々里は心優しいが少し陰気なイジメられっ子。幼稚園の頃からずっとクラスメイトや先生にイジメられる人生を送っていましたが、実は不思議な力を持っていて、ひどいイジメっ子には「たたりー」の正義のお仕置きを行ないます。イジメの内容、お仕置きの「たたりー」共、過激で恐ろしい内容となっていますよ。続編では、人の心から生まれるスキ魔妖怪と戦う神野多々里の物語が描かれます。

アロエッテの歌

続いて紹介するのは、「アロエッテの歌」です。ヴィクトル・ユーゴーにより1862年に出版され、以降150年以上にわたって愛され続けている歴史小説「レ・ミゼラブル」を元に犬木加奈子さんが描いた物語で、ホラー漫画家の犬木加奈子さんが「やっぱり人間の行い程恐ろしい物はなかろう」と描き始めた作品でした。単行本は7巻刊行、しかし志半ばで打ち切りの憂き目に遭いましたが、後に電子配信された同作は好評であり、犬木加奈子さんも「今読んで頂けるってありがたい」とSNSに投稿しています。

アロエッテの歌 あらすじ

「アロエッテ」と呼ばれる主人公、コゼットは3歳になろうという頃にテナルディエ一家に預けられ、虐待を受け暮らしていました。数年経った後、脱獄囚だった過去を持つ市長、マドレーヌに助けられ、二人は身を隠しながらの生活を始めます。一方、テナルディエ一家の長女、エポニーヌは共に育ったアロエッテを執拗にイジメる幼少期を過ごしましたが、後にアロエッテに抱えた嫉妬を露わにしていきます。激動の19世紀のフランスを貧しくも希望へ向けて生きる人々の物語です。

最後に

今回は犬木加奈子さんの人気マンガについて紹介しました。

現在は絶版となっているものも多い犬木加奈子さんの作品ですが、近年は電子書籍で楽しむ事が出来る作品も増えています。皆さんも是非犬木加奈子さんのマンガを読んでみてくださいね。