ドラマ『古畑任三郎』の神回7選をまとめてみました!
刑事らしからぬ刑事・古畑任三郎が並外れた推理で鮮やかに事件を解決していく大人気ドラマ「古畑任三郎シリーズ」。
犯行を一部始終明かした後、主人公が謎解きをする「倒叙モノ」で、そのシナリオの秀逸さに多くのファンが魅了されています。
毎話犯人役で豪華ゲストが登場したり、名言や名場面も多く、今もなおファンの間でエピソードの解説や考察が盛り上がるほど。
今回はどれも甲乙つけがたい古畑任三郎シリーズの中でも、特に神回とされるエピソードについてまとめてみました♪
古畑任三郎 神回① しゃべりすぎた男
最も安定したシリーズと呼び声高いシーズン2の第1話を飾る回で、明石家さんまさんが犯人である弁護士役を演じています。
犯人が殺人の罪を偶然接点の合った今泉に罪を着せ、さらには自分が弁護人になるというかなりトリッキーな始まり方をします。
古畑と犯人が法廷でバチバチとやり合うシーンも人気のひとつですが、これは明石家さんまさんのアイデアが元になったそう。
事件解決までが非常に鮮やかで、ミステリーとしてとても秀逸な作品になっているとファンも多いエピソードです。
また、明石家さんまさんのイメージと、犯人が出したボロを膨大なセリフの中に隠すという2つの意味を含んだタイトルも秀逸。
アバンタイトルは「先入観」がテーマで、事件解決後に視聴者も先入観を持って映像を観ていた事実に気付かされます。
今泉に罪をきせた犯人に向かって、古畑が全話の中で唯一今泉を「友人」と称し犯人に宣戦布告をしたアツい回でもあります。
古畑任三郎 神回②赤か青か
こちらも同じくシリーズ2の第4話にあたる回で、元SMAPの木村拓哉さんが犯人役の研究員として登場します。
犯人は遊園地の観覧車のゴンドラに時限爆弾を仕掛け爆破予告をしますが、警察が協力要請をしたのもまた犯人だったのでした。
この回ではいつもの謎解きの他、時限爆弾のタイムリミットが迫るという2つのドキドキが味わえると人気のエピソード。
また、いつものようにじっくりと証拠を掴んでいく時間がない中で、古畑が犯人に仕掛ける逆トリックが見どころです。
当時23歳の木村拓哉さんはシリーズ史上最も若い犯人像で、古畑をおっさん呼ばわりしたり冷めた態度でいたり若者らしさ満載。
犯行の動機も古畑の想像を遥かに超えるもので、「観覧車が邪魔で時計台が見えなくなったから」といういうものでした。
あまりにも身勝手な犯人の動機を聞き、古畑はこの回で唯一犯人にビンタを食らわせています。
古畑任三郎 神回③古畑任三郎 VS SMAP
お正月の特別番組であったシリーズ3回目のスペシャルで、人気アイドルグループSMAPが本人役として登場した回です。
ひとつのドラマの1話の中で、人気絶頂のSMAPが5人揃って、しかも本人役で出演というだけですでに神回と言えます。
また、木村拓哉さんは「赤か青か」の犯人とはまた別の役として、同じドラマに2度目の出演をするという唯一の存在です。
実在するアイドルグループをそのまんま本人として起用という事で、当時放送にあたっては様々な配慮がされていたそうです。
その一環で作中のSMAPが可哀想な立場であったり、古畑からのフォローの言葉が聞けるなどある意味で貴重な場面も。
タイトルのように古畑が複数犯と対峙するシナリオですが、SMAPが最後まで互いにかばい合う姿はとても感動的です。
ミステリー要素は薄めであるものの、「青い稲妻」のライブシーンが流れるなどSMAPファンも嬉しい映像になっています。
古畑任三郎 神回④ニューヨークでの出来事
こちらもシーズン2から、シーズン最終話を飾った回で、過去に完全犯罪を犯したと独白する女性を鈴木保奈美さんが演じました。
舞台はバスの車中で、女性と古畑との会話だけで物語が進んでいくという当時のドラマ界では斬新な進行と話題になりました。
驚きなのは、過去の犯罪を女性が語るものの回想シーンが一切なく、女性から語られる言葉のみで内容が伝えられる点。
しかし犯行時の映像が流れない事によって、犯行のトリック当てが面白くなるなどとても効果的に使われているのです。
また、面白い事にこの女性と、シリーズ第1話の「死者からの伝言」の犯人の女性は相対するものになっています。
明言されているものではありませんが、ある意味で陰画と呼べる作品になっている点もまた深いメッセージを感じますね。
プロットがとにかく秀逸なエピソードとして、ミステリー好きのファンからも多くの指示を得ている神回です。
古畑任三郎 神回⑤死者からの伝言
古畑任三郎シリーズの記念すべき第1作目で、アイドルの中森明菜さんを犯人役に起用した事でも話題になったエピソードです。
第一回目とあって、古畑任三郎シリーズの特徴である倒叙形式の展開や視聴者への挑戦状、状況整理などが丁寧に描かれています。
事実解明の手がかりになるものが多く散りばめられていて、伏線回収も丁寧に行われているため無駄なシーンが全くありません。
被害者が残した「ダイイングメッセージ」が事件の鍵を握るのですが、「何も書かれていない」というアイデアが実に面白いです。
特にそのダイイングメッセージの謎が解明されると同時に、次の謎の解明に繋がるという構成も素晴らしいのです。
事件解決までの流れもわかりやすいので、倒叙形式やミステリーに慣れていない方も世界観に馴染みやすくなっています。
古畑任三郎が何故ここまでの大人気ドラマシリーズになったのか?その理由や魅力が詰まった作品となっているでしょう。
古畑任三郎 神回⑥フェアな殺人者
スペシャルドラマ・FINAL3部作の2作目にあたる回で、なんとあのイチロー選手が犯人役として登場しています。
毎度豪華ゲストが犯人役に起用される古畑任三郎シリーズですが、またまたイチロー選手が本人役として起用されています!
犯人が腹違いの兄のために兄を強請っていた人物を殺害する、という内容ですが、犯人はあるルールに従って犯行を行っています。
「フェアである」「嘘をつかない」「直接的な殺害方法を使わない」という3つのルールは、イチロー選手の要望だったそうです。
しかしこのルールを用いた、自分のリスクを犯してまでフェアに殺人を行うという点が素晴らしい展開になっています。
犯人は偽装工作は行わず、なんなら挑戦状とも言える証拠を現場にあえて残して去っていくのです。
最初からわくわくしながら先の展開を想像出来ますし、貴重なイチロー選手の演技を観られる真のスペシャルドラマと言えます。
古畑任三郎 神回⑦さよなら、DJ
シーズン1の第11回にあたる回で、桃井かおりさんが演じる犯人役のラジオDJが終始色っぽいと話題になりました。
全くイメージがありませんが、このエピソードではストーリー上、全力疾走する桃井かおりさんを拝むことが出来ます。
犯人は恋人を奪った女性を復讐のために殺害しますが、その際の「痛い?」という一言にはなかなかの凄みが込められています。
なんとこのセリフは桃井かおりさんのアドリブだったそうで、セリフも然り全体的に桃井かおりさんの演技力が光っていました。
古畑は犯人に付きまとう中、ラジオの本番で何か話せと無茶振りをされ、なんとか絞り出した話をします。
それは要約すると「嘘の下手な人はすべてを嘘で塗り固めようとし、上手い人は大事な所意外は真実を守ろうとする」というもの。
皮肉にも犯人はラジオの本番中に犯行を行い、真実の中に嘘のアリバイを隠していたというなんとも深いエピソードなのでした。
まとめ
神回を選びきれないほど多くの秀逸エピソードが存在するドラマ・古畑任三郎シリーズ。
その魅力は豪華ゲスト、ストーリーの構成、トリックや解決方法など様々な方面から語ることができます。
基本的には1話完結型のものばかりですので、おすすめの回の中から気になったものだけでも是非観てみてくださいね♪
古畑任三郎シリーズの神回7選をご紹介しました!
※この記事のトップ画像は、FODから引用させていただきました。